リスティング広告運用に不可欠な5つの能力とは

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リスティング広告運用に不可欠な5つの能力

リスティング広告の運用者に求められるスキルとは何なのか?経営コンサルタントの竹内謙礼氏の著書、「売上と集客が確実にアップする 儲かるキーワード広告の使い方」より抜粋して考察してみたいと思います。

竹内氏は著書の中で、広告運用に必要な能力が少なくとも5つあるとして以下のように述べています。

キーワード広告を出稿するためには、「経営能力」「マーケティング能力」「クリエイティブ能力」「エンジニア能力」「ルーチン能力」という5つの能力が必要となってくる。

まさに、リスティング広告運用に必要な要素について本質的なまとめをされていらっしゃると感じます。

この書籍は、キーワード広告(検索連動型広告)がテーマとなっていますが、竹内氏の提唱する5つの能力はディスプレイ広告にも応用できる視点だと思います。

広告運用5大能力

  • 経営能力
    →どのキーワードにどのくらいの予算をつぎ込み、どのくらいのリターンがあれば事業として成立し得るのか。
    日々刻々と数字が動く管理画面を見ながら、経営者的に見極める能力が必要。
  • マーケティング能力
    →検索クエリからユーザーの気持ちを汲みとったり、検索クエリによってコンバージョンが期待できるかどうか予測する能力がなければ、キーワード選定をすることも、戦略を考える事もできない。
    ※戦略を立案し、キーワード選定ができなければ、アカウント構成を考える事もできない。
  • クリエイティブ能力
    →広告文やバナー画像を作ったり、LPOやEFOに関する知見がなければ、クリック率やコンバージョン率を高める事はできない。
  • エンジニア能力
    →リスティング広告でできる事が年々増え続け、管理画面もより複雑になってきている。
    専門用語やシステムに対する拒絶反応を示さない、エンジニア能力が必要となる。
    ※システムが苦手だと、日々の画面操作やレポート抽出なども億劫になる。
  • ルーチン能力
    →単調な繰り返しの作業にも耐えられる作業者としての能力がないと、うんざりしてすぐに作業を投げ出してしまう。

また、上記5つの能力について、以下のような特徴があると述べています。

しかし、これらの能力は往々にして相反するものであり、1人が兼ね備えるのは指南の業である。
例えば、経営能力がある人がルーチンワークに耐えられるとは思えないし、マーケティング能力が高いからといって、エンジニアの真似事ができるとは思えない。

このように、キーワード広告を運営するには、要所要所で、まったく別の能力にスイッチを切り替えていかなくてはいけない。
ところが、大半の人はこのことに気づかないまま、管理画面と格闘し続けるうちに、疲れて嫌になってしまうのである。

まさに、言い得て妙だと思います。リスティング広告の運用者1人がこの5つの能力を全て高い水準で兼ね備えている事は、奇跡といっても言い過ぎではないでしょう。

筆者としては、データ分析能力(アナリスト能力)や、リサーチ能力も重要だと考えておりますが、これらはマーケティング能力に含める事もできると思いますので、やはりこの5つの分類が究極と言えるでしょう。

メジャーリーグベースボールの世界では、5ツールプレイヤーという言葉があります。
広告運用に必要な5大能力を持っている人材はまさに、リスティング広告界の5ツールプレイヤーと言えるでしょう。

リスティング広告の運用に携わる者としては、自分の能力がそれぞれどの段階にいるかを意識しながら学び続ける姿勢が必要だと思います。

●5ツールプレイヤーとは(余談)
日本では、イチロー選手のような総合力の高い野手を走攻守三拍子揃った選手などと形容しますが、
5ツールプレイヤーは攻をミート力とパワー、守を守備力と送球能力に分けて評価します。

hitting for average  ミート力
hitting for power パワー 
baserunning skills
and speed
 走塁技術と
スピード
fielding ability  守備力
throwing ability 送球能力 

NPBでは、ソフトバンクホークスの柳田悠岐選手や、ヤクルトスワローズの山田哲人選手が5ツールプレイヤーに最も近い選手なのではないか?と言う声が多いようです。

全盛期の松井稼頭央選手などもまさにこれに該当しますね。古巣に復帰し、まだまだ頑張ってもらいたいものです。